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鈴鹿市T様邸の場合・・・
海岸沿いに建つTさん邸のリビングからは、松林越しに伊勢湾が光る。
かねてから木や家に高い関心を抱いていたオーナーは、木の家づくりに定評のある建築家と、職人気質の棟梁とともに、一年ほどかけて図面を見ながら話し合いを重ねたという。
一階は玄関とガレージ、堤防レベルより上の二階にリビングやキッチン、寝室、風呂などが配されている。
一階にほとんど壁のない構造上、躯体こそ鉄骨にしたものの、外装材にはスギ、張りや柱にはヒノキ、床にはカバザクラと、床、天井、階段に至るまで、すべて近くの山で伐採された木を中心に、国産の無垢材ばかりが十数種、適材適所に用いられている。
さらに、この家を居心地良くさせているのは、板倉作りと呼ばれる伝統工法。厚みのある壁材を組んであるため、耐震性や断熱性に優れ、木や温度や湿度をコントロールしてくれる。
ゆえに湿気の多い立地ながら、木が天然のエアコンとなって、夏は潮風と天井のファンでクーラー要らず。冬は温水式床暖房で寒さ知らずだ。
「この家に住んでから、初めて家が癒しの空間だと感じるようになりましたね」
外食中心だった食生活も一変し、居間では地震で料理を楽しむなど、生活がスローに変わったという。
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